子どもが成長して、もう着る機会がなくなった七五三で使った着物。
処分するのはもったいないし、、
せっかくなら少しでも価値のある形で手放したいですよね。
実は、七五三の着物は、種類や状態、付属品の有無によって買取相場が大きく変わります。
フルセットで揃っているかどうか、正絹か化繊か、シーズン前か後かなど、ちょっとした違いで査定額に差が出ることも少なくありません。
この記事では、七五三着物の相場早見表から高く売れる条件、逆に値段が下がりやすいポイント、さらには買取方法や業者の選び方まで詳しく解説します。
「できるだけ高く、安心して売りたい」という方に役立つ情報をまとめていますので、手放す前にぜひチェックしてみてください。
七五三 着物の買取相場
種類別の参考相場：3歳被布／5歳羽織袴／7歳四つ身
七五三用の着物は、年齢によってデザインや仕立てが異なり、それが買取価格にも影響します。
3歳用の被布セットは可愛らしさが魅力ですが需要が限られるため、数千円から1万円前後が中心です。
5歳の羽織袴は男の子に人気があるため、状態が良ければ1万〜2万円程度になることもあります。
7歳の四つ身は生地の質や柄の豪華さが出やすく、正絹やブランド品であれば2万円以上の査定が期待できます。
成長段階でしか着られない特性から、需要が集中するのは毎年秋の七五三シーズン。
買取相場を確認するときは「子どもの年齢用」ではなく「着物の種類」で見るのがポイントです。
こうした違いを把握しておくことで、手持ちの七五三着物がどのくらいの価値を持つのかがより明確になります。
セット内容別の参考相場：フルセット／単品（帯・草履・小物）
七五三着物は単品よりもフルセットの方が査定額が上がりやすい傾向があります。
被布や羽織袴、四つ身に加えて帯・草履・バッグ・小物類が揃っていると、次に使う人がそのまま着用できるため需要が高くなるからです。
フルセットなら1万〜3万円程度の査定になることもあり、単品に比べて安定して高値がつきやすいです。
一方で、帯や草履などの単品だけでも需要はあり、数百円〜数千円程度で引き取られるケースがあります。
特にブランドの帯や質の良い小物は単品でも価値が出やすいです。
手元にセットで残っているか、あるいは一部だけ残っているかで買取金額に差が出るため、査定前に揃えられる付属品を確認しておくのがおすすめです。
まとめて出す方が査定アップにつながりやすい点を意識すると良いでしょう。
状態別の参考相場：未使用・美品・シミあり・化繊
七五三着物は状態によって大きく相場が変わります。
新品未使用や試着程度の美品なら高値がつきやすく、1万〜3万円前後になることも珍しくありません。
シミやカビ、色ヤケがある場合は減額対象となり、数百円〜数千円程度まで下がるケースもあります。
特に保管中に湿気でカビが出やすいため、状態確認は必須です。
また、素材が正絹か化繊かによっても査定額は変動します。
正絹は高級感があり需要があるため高めに評価されやすいですが、ポリエステルや化繊はレンタル用や普段着扱いとなることが多く、数千円程度に落ち着くことが多いです。
状態が良いほどリユースしやすいため、査定の前に軽くお手入れしておくのも効果的です。
綺麗に見えるだけでも印象が変わり、査定額アップにつながる可能性があります。
ブランド・有名産地・作家物の参考相場
七五三着物でもブランドや産地、作家物は特別な価値がつきやすいです。
例えば、京都の老舗呉服店や有名ブランドの着物は品質が高く、状態が良ければ数万円台の査定になることもあります。
加賀友禅や京友禅といった伝統工芸品、作家のサインや証紙付きの着物は需要があり、一般的なものよりも大幅に高い相場で取引されやすいです。
一方で、ブランドや産地の証明がないと通常品扱いになり、同じ品質でも評価が伸びないケースがあります。
そのため、購入時の証紙やタグ、保証書などが残っていれば必ず査定に添えるのがおすすめです。
ブランドや作家物は希少性や付加価値があるため、通常の七五三着物よりも高く売れるチャンスがあるといえます。
特にフルセットや状態が良い場合は、専門店での査定が有利になります。
相場が上がりやすい七五三着物の特徴
正絹・サイズに余裕・需要の高いデザイン
七五三の着物で相場が高くなりやすいのは、やはり正絹で作られたものです。
ポリエステルや化繊と比べると光沢や質感に違いがあり、仕立ても丁寧なため評価が上がります。
また、サイズに余裕があるものは仕立て直しや再利用がしやすく、買い手が見つかりやすいので査定額も高めに出やすいです。
さらに、赤やピンク、金銀を使った華やかな柄など、七五三らしいデザインは人気があり需要が集中します。
逆に、あまり目立たない色や古い印象のデザインは買い手が限られてしまうことも。
素材・サイズ・デザイン、この3つが揃っている着物は相場でも高い位置に入りやすい傾向があります。
証紙・購入証明・付属品が揃っている
着物の価値を証明できるものがあるかどうかで、買取価格は大きく変わります。
特に「証紙」や「購入証明書」が残っていれば、その着物が本物の正絹や産地物であることが裏付けられるため、安心して再販売できると判断されます。
さらに、帯・草履・バッグ・髪飾りといった付属品が揃っているとフルセット扱いになり、買い手がそのまま使えるため相場が上がりやすいです。
実際、単品よりもセットで査定に出した方が1.5倍以上高くなるケースもあります。
こうした書類や小物類は、査定前にできるだけ探して揃えておくことが、少しでも高値で売るコツといえるでしょう。
作家物・友禅・伝統工芸品など希少性
七五三着物の中でも特に価値が高くなるのは、希少性のあるものです。
加賀友禅や京友禅、大島紬といった伝統工芸品は、職人の手仕事による美しさが評価され、相場も高くなります。
また、有名作家のサインや落款が入った着物も同様に、通常品とは一線を画す扱いを受けやすいです。
中には大人用の着物を子ども向けに仕立て直した特注品などもあり、希少性があると数万円単位の査定になる場合もあります。
もちろん状態が良いことが前提ですが、証紙や作家の情報がしっかり残っていれば、その分だけ査定額に上乗せされる可能性は高くなります。
希少性のある着物は、専門業者に依頼した方が正しく評価してもらいやすいでしょう。
相場が下がりやすいポイントと対処法
シミ・カビ・臭い・色ヤケの減額要因
七五三の着物で最も査定額が下がる原因は、保管中にできたシミやカビ、そして独特の臭いです。
特に子どもが一度着用した着物は、食べこぼしや汗の跡が残っていることが多く、それが時間の経過でシミや黄ばみとして表面化します。
さらに、押し入れなど湿気の多い場所で保管しているとカビやカビ臭がつきやすく、査定時に大きなマイナス評価につながります。
色ヤケも同様で、日焼けや経年による退色は修復が難しいため減額対象です。
ただ、軽い汚れや臭いであれば陰干しや柔らかい布での拭き取り、簡単なクリーニングで印象を良くできる場合もあります。
査定前に少し手をかけておくことで、相場を維持できる可能性が高まります。
サイズが小さすぎる・仕立て直しが難しい
子ども用の七五三着物は成長に合わせたサイズ感が重要です。
極端に小さいサイズや、仕立て直しが難しいものは需要が限られてしまい、相場も下がりやすい傾向があります。
特に古い仕立てで縫い代が少なく、サイズ調整ができない着物は次に使う人が見つかりにくくなります。
ただ、多少のサイズ違いであれば帯の結び方や小物で調整できることもあり、その点を業者にアピールできると評価が変わるケースもあります。
仕立て直しが可能かどうかを事前に確認しておくと安心です。
また、兄弟姉妹用にまとめて売ると「サイズ違いでもセットで欲しい」という需要につながり、相場を下げにくくする効果もあります。
化繊・ポリエステル・量産品の扱い
七五三着物には正絹だけでなく、ポリエステルなどの化繊素材で作られたものも多く出回っています。
これらは軽くて扱いやすい反面、耐久性や高級感では正絹に劣るため、査定額は低くなる傾向があります。
量産品やレンタル落ちの商品も同様で、数百円〜数千円程度の査定にとどまることが多いです。
ただし、状態が良く人気のデザインであれば、需要がある分だけ引き取りやすくなります。
さらに、帯や草履など付属品を一緒に出すと「セットで使える」と評価され、単品よりは相場が上がりやすいです。
化繊や量産品でも売る前に付属品を揃える工夫や、複数点まとめて依頼する工夫をすれば、少しでも買取価格を高めることができます。
買取方法の選び方：店頭／出張／宅配を比較
店頭買取：即現金化とそのメリット・デメリット
店頭買取は、自分で着物を持ち込んで査定してもらう方法です。
その場で金額が提示され、納得すればすぐに現金化できるのが大きなメリット。
対面で査定士と直接話せるので、気になる点をその場で質問できる安心感もあります。
一方で、店舗まで持ち運ぶ手間がかかり、七五三着物のフルセットなど量が多いと移動が大変になることも。
さらに、近くに対応店舗がない地域では利用が難しい点もデメリットです。
少量で状態の良い着物をスピーディーに売りたい人には店頭買取が向いていますが、移動コストや時間も考慮する必要があります。
出張買取：大量・重い・忙しい方向けのポイント
出張買取は、査定士が自宅まで訪問してくれる方法です。
量が多かったり重い着物を持ち運ぶ必要がなく、小さな子どもがいる家庭や忙しい方には便利です。
即日査定・現金化も可能な場合が多く、まとめて手放したい人には効率的といえるでしょう。
ただし、自宅に人を招くことに抵抗を感じる人もいますし、業者によっては強引な営業をしてくるケースもあるため注意が必要です。
信頼できる大手や口コミ評価の高い業者を選ぶことで安心して利用できます。
七五三着物を含めて家にある他の着物や和装品もまとめて査定に出すなら、出張買取が一番便利です。
宅配買取：全国対応・非対面での注意点
宅配買取は、ダンボールに着物を詰めて送るだけで査定してもらえる方法です。
自宅から発送するだけなので全国どこからでも利用でき、非対面でやり取りが完結するのが特徴。
忙しくて時間が取れない人や、近くに専門店がない人には特に便利です。
査定額に納得できなければ無料で返送してもらえる業者も多いので、気軽に試せる点も魅力です。
ただし、発送から査定・入金までに数日〜1週間ほどかかることがあり、即現金化には向きません。
さらに、配送中のトラブルを避けるために、着物を丁寧に梱包することも重要です。
スピードよりも手軽さや安心感を重視したい方には、宅配買取が合っています。
失敗しない業者選びのチェックリスト
着物専門査定士の有無・実績・口コミ
七五三の着物を売るとき、まず確認したいのは査定を担当する人の知識や経験です。
着物は素材や仕立て、柄の意味など専門的な知識がないと正しく評価できません。
そのため「着物専門の査定士」が在籍しているかどうかは重要なポイントです。
加えて、会社の運営年数や買取実績も安心材料になります。
実績が多い業者ほどノウハウがあり、相場に沿った査定が期待できます。
さらに、実際に利用した人の口コミや評判を調べることで、サービス対応や査定金額の傾向も見えてきます。
信頼できる査定士と実績のある業者を選ぶことが、納得できる売却につながります。
手数料の明示：査定料・出張料・キャンセル料の有無
買取業者を選ぶ際に見落としがちなのが、手数料に関する条件です。
査定料や出張料が無料と記載されている業者が多いですが、中にはキャンセル料が発生するケースもあります。
査定額に納得できずに売らない場合でも費用がかかると、思わぬトラブルにつながりかねません。
公式サイトや事前の問い合わせで「査定料・出張料・キャンセル料が本当に無料か」を確認しておくと安心です。
料金体系が明確で追加費用がかからない業者は、初めて利用する方でも不安なく取引ができます。
安心して着物を任せられるかどうかは、こうした細かい部分の明示が大切です。
販売ルートの強さと買取実績の公開
業者がどのように着物を再販売しているかも、買取価格に直結します。
国内外に販売ルートを持っている業者や、リユース市場での展開が広い業者は、買い手がつきやすいため高額査定が期待できます。
また、自社の買取実績を具体的に公開している業者は信頼度が高く、どのような着物がどれくらいの価格で売れたかがわかるので安心です。
七五三着物は需要のある時期が限られるため、販売力のある業者に任せることで相場以上の価格になる可能性があります。
単に査定額の高さだけで判断するのではなく、販売ルートや実績の透明性もチェックすることが、後悔しない業者選びのポイントです。
七五三シーズンを味方に：売るタイミングのコツ
需要が高まる時期（8〜11月）と買取強化キャンペーン
七五三の着物を少しでも高く売りたいなら、需要がピークになる8月〜11月のシーズンを狙うのがおすすめです。
秋に七五三を迎える家庭が多く、その直前になると着物を探す人が増えるため、買取業者も在庫を確保しようと積極的になります。
特に8月や9月は早めに準備を始める人が動き出す時期で、業者側もキャンペーンを実施するケースが多いです。
査定額アップやボーナス特典がつくこともあるので、このタイミングを逃さないのは大きなポイントです。
実際、同じ着物でも夏前より秋口の方が数千円以上高く売れたという事例もあります。
七五三シーズンをうまく利用すれば、相場より良い条件で売却できる可能性がぐっと高まります。
オフシーズンの戦い方（比較数を増やす・保管最適化）
シーズン以外の時期に売る場合は、相場が下がりやすい点を意識して工夫することが大切です。
需要が少ない分、査定額が低くなりがちですが、その分「複数の業者で比較する」ことで差を埋めることができます。
実際、同じ着物でも業者によって1万円以上査定額に差が出ることも珍しくありません。
また、すぐに売らずオフシーズンに保管する場合は、湿気や虫害に注意してきれいな状態を保つことが重要です。
たとう紙に包んで風通しの良い場所に置くなど、ちょっとした工夫で次のシーズンに備えられます。
オフシーズンだからこそ時間に余裕を持って比較検討できるのも利点。
焦らず準備しておくことで、次の需要期により良い条件で売ることにつながります。
売れない・値がつかないときの代替案
寄付・リユース・フリマ活用の選択肢
七五三の着物を査定に出しても値段がつかない場合でも、活用できる方法はいくつかあります。
まず考えられるのは寄付です。
自治体や子育て支援団体、海外支援プロジェクトなどで引き取ってもらえるケースもあり、誰かに再び使ってもらえると気持ちも前向きになります。
また、リユースショップやリサイクルイベントを活用するのも一案。
高額査定は望めなくても、必要な人に渡る可能性があります。
さらに、自分でフリマアプリやネットオークションに出品すれば、意外な買い手が見つかることもあります。
写真や説明を丁寧にすれば「思い出として残したい」「手頃な価格で欲しい」というニーズに応えられることも。
値段がつかないからと諦めるのではなく、別の形で循環させる選択肢を持つことが大切です。
記念保管のコツ（防虫・湿度管理・たとう紙）
思い出が詰まった七五三の着物は、値段がつかなくても記念として残しておきたい方も多いでしょう。
その場合は、正しい保管方法を意識することが大切です。
まず防虫対策として市販の和服用防虫剤を使い、直接着物に触れないように置くと安心です。
湿気によるカビを防ぐために、押し入れやクローゼットに収納する際は湿度管理も意識しましょう。
定期的に風通しの良い場所で陰干しをすると効果的です。
また、たとう紙に包んで保管することで通気性を確保しつつ、ホコリや汚れを防げます。
数年ごとにたとう紙を交換するのも理想的です。
きちんと保管すれば、次の世代に受け継いだり、思い出の品として長く残すことができます。
価値はお金だけではなく、家族の記念として守る方法も選択肢のひとつです。
まとめ｜七五三の着物を納得の価格で手放すために
七五三の着物は種類や状態、セット内容によって相場が大きく変わります。
正絹や人気のデザイン、証紙や付属品が揃っているものは高く評価されやすく、反対にシミやカビ、化繊素材は値段が下がりやすいポイントです。
また、買取方法も「店頭・出張・宅配」で特徴が異なり、自分の状況に合った方法を選ぶことでスムーズに取引できます。
査定を依頼する際は、専門査定士の有無や手数料の明示、販売ルートの強さを確認することが、後悔しない業者選びのポイントになります。
売るタイミングも重要で、需要が高まる8〜11月に合わせれば相場以上の価格を狙える可能性があります。
オフシーズンに売るなら、比較を増やしたり保管方法を工夫することで次のシーズンに備えられます。
万が一値がつかない場合でも、寄付やリユース、フリマ出品といった選択肢があり、思い出として記念保管するのも立派な方法です。
大切なのは「相場を知る → 準備を整える → 信頼できる業者に相談する」という流れ。
これを意識することで、七五三の着物を納得のいく形で手放すことができますよ。